戸隠散歩
この入戸隠神社は霊山戸隠山の麓に、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる。創建以来二千年余りに及ぶ歴史を刻む神社であす。その起こりは遠い神世の昔、『天の岩戸』が飛来し、現在の姿になったと言われる戸隠山を中心に発達し、祭神は『天の岩戸開きの神事』に功績のあった神々をお祀しております。平安時代末は修験道の道場として都にまで知られる霊場でした。神仏混淆之ころは戸隠山顕光寺と称し、当時は『戸隠十三谷三千坊』と呼ばれ、比叡山、高野山と共に『三千坊三山』と言われるほどに栄えました。江戸時代には徳川家康の手厚い保護を受け、一千石の朱印状を賜り、東比叡寛永寺の末寺となり、農業、水の神としての性格が強まってきました。山中は門前町として整備され奥社参道に現在もその威厳を伝える杉並木も植えられ、広く信仰をあつめました。明治になって戸隠は廃仏毀釈の対象になり、寺は切り離され宗僧は還俗して神官となり、戸隠神社と名前を変えて現在に至ります。
四季の戸隠
春の息吹は、解け始めた雪の下でミズバショウの芽が首を上げると共に訪れます。５月に入りすっかり雪も溶け大地が現れるとミズバショウ・リュウキンカ・カタクリなどが美しい花を咲かせます。これらの花は越水ヶ原、植物園、牧場周辺でよく見られます。カラマツ、シラマバなどの若葉が吹き出るころ、アカハラ・シジジュウカラなどの歌声聞こえてきます。樹下では、他にあまり見られないトガクシショウマ・ヤマシャクヤクなども見る子たができます。
ワラビ・ゼンマイなどの山菜もシーズンたなる入梅から入梅明けまでの戸隠は時の落ち着きを見せてくれます。深い緑におおわれていく中で、レンゲツツジがひときわ鮮やか。戸隠連山の残雪が消えると夏山シーズンとなります。清流には岩魚が躍る秋の訪れはヤマリンドウ・マツムシソウなどの花が咲き乱れます。全山燃えるような紅葉が始まるころにはキノコも顔を出し始めます。紅葉が終わると戸隠は真っ白な世界スキーシーズン到来となります。一年中楽しい戸隠です。
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